トヨタ自動車は、国内だけでなく、海外市場においてもこれまでに数多くのクルマを販売してきている。ロサンゼルス国際空港から南へ約7kmの距離にあるトーランスに、アメリカ市場で販売し、それぞれの時代で人々に愛されてきたトヨタの名車たちを展示する施設「トヨタ USA オートモービル・ミュージアム」がある。

2000年1月にオープンしたこのミュージアムには、北米での販売を開始した1958年から現在までのトヨタ、レクサス、サイオンの各モデルがコレクションされている。まだアメリカ人がトヨタの名前を知らなかった時代に販売されたトヨペット・クラウンから現在も多くの熱狂的ファンを持つ歴代ランドクルーザー、また数々の輝かしい戦績を残してきたINDY、NASCAR、そしてpフロードレーシングカーまでが一同に顔を揃えている。

愛知県にあるトヨタ博物館とは異なりこちらはトヨタ車のみの展示となるが、大衆車の歴史を作ってきたトヨタらしく展示されている多くのクルマが馴染みあるものばかり。アメリカでも人気を得たセリカやMR2など日本人にとっても懐かしく感じるモデルにもここで出逢うことができる。珍しいものでは日本初のスーパーカーとよばれるトヨタ2000GTの姿も。このモデルは351台しか製造されなかったが、ここにはシリアルナンバー130を刻む、世界に2台しかないゴールドカラーの1台が収蔵されている。

またカリフォルニアらしくハリウッド映画に登場した名車も展示されている点にも注目したい。館内中央にはトム・クルーズ主演の映画「マイノリティ・リポート」に登場したモデルの姿も。プロデューサーであり監督も務めたステーブン・スピルバーグの描き出す未来の世界に登場したトヨタ車の姿を実際に見ることができるのだ。

そのほかプリプロダクションとなるプロトタイプモデルも多く展示されており、サイオンxB(日本名:bB)やFR−S(日本名:トヨタ86)、iQに加え、北米で企画され日本国内でも名車となったソアラやスープラのデザインスタディモデル(キャルティデザインスタジオのドローイングやクレイモデル、3Dファイバーグラスモデル)も飾られている。

過去3年の間でこのミュージアムには6万人が訪れ、実に1700回ものツアーが行われてきた。150台におよぶトヨタの名車たちに出逢うことができるとあって、ここを訪れる人は後を絶たない。もちろんロサンゼルス観光のついでに気軽に立ち寄れるトーランスという立地は我々日本人にとっても嬉しいところ。トヨタ USA オートモービル・ミュージアムの入場料は無料だが、事前にアポイントが必要。オフィシャルサイトで確認したうえで、現地へ足を運んでみてほしい。

Toyota USA Automobile Museum:http://www.toyotausamuseum.com/

※この記事はKURUMAG.6号(2015年12月発行)に掲載されたものを再編集したものです

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