Red Bullグローバル・ラリークロス(GRC)の開幕戦がテネシー州のメンフィス・インターナショナルスピードウェイで行われ、フォルクスワーゲン・ビートルを駆る昨年のチャンピオン、スコット・スピードがオープニングラウンドを制した。ホンダ勢、スバル勢ともに今大会での表彰台登壇は叶わなかった。

開幕戦の舞台となったのはNASCARも開催されるオーバルコースの一部を使った1.18マイルの特設トラック。82.7%が舗装、1.73%が未舗装(オフロード)となるコースレイアウトで、オフロード区間には70フィードのビッグジャンプが配される。コースはオーバルコース特有のバンク(このコースのバンク角は11度)をフルスピードで駆け抜けたのち、ハードブレーキングから90度ターンしてオフロードセクションへ、そこからビッグジャンプを経てオーバルコースのインフィールドを抜け、再びオーバルコースに戻るというもの。ラリークロス特有の”ジョーカー”(GRCの場合、ショートカットできるコーナーとして設けられ、レース中1回だけ走行できる)はオーバルコースのターン4手前に設けられた。

ヒートレースでのポイント獲得チャンスが増えた今シーズンは金曜日のヒート1から激しいバトルが繰り広げられた。金曜日に行われた最初のヒートではスコット・スピードとスティーブ・アーピンが勝利、土曜日に行われたヒート2ではスコット・スピードとクリス・アトキンソン、ヒート3ではタナー・ファウストとセバスチャン・エリクソンがそれぞれ勝利。セミファイナルではスコット・スピードとタナー・ファウストが勝利し、フォルクワーゲン・ビートルの2台とセバスチャン・エリクソンのホンダ・シビックが決勝スターティンググリッドの最前列に並んだ。

迎えた決勝レースではスタート直後のハイスピードコーナーで3列目からのスタートとなった2台のスバルが接触し、パトリック・サンデルのマシンがダメージを負い早くも戦線離脱。レースはこの接触で赤旗中断となり再スタートとなる。再スタート後はスコット・スピードとタナー・ファウストの2台のフォルクスワーゲン・ビートルが後続を引き離す展開。そしてホンダ・シビックのミッチェル・ディジョンとフォード・フェイエスタのスティーブ・アーピンが激しい3位争いを繰り広げ、スティーブ・アーピンが絶妙なタイミングでジョーカーを利用し3位表彰台を獲得した。決勝レースの優勝はスコット・スピード、2位にタナー・ファウスト、そして3位にスティーブ・アーピンというリザルトとなった。ホンダ勢の最上位はミッチェル・ディジョンの4位。スバルのクリス・アトキンソンは電気系トラブルに見舞われ8位でレースを終えた。

レース後、クリス・アトキンソンは「開幕戦から良いスピードを見せることができ、早くもヒートレースを制することができた。チームは良い方向に向かっている。まったく新しいクルマなので現時点ではハンドリングを改善させ続けているところだ。しかしこのクルマの持つポテンシャルを完全に引き出すことができていない状況で、ヒートレースに勝てたのは素晴らしいことと言えるだろう。これは我々に多くの自信を与えてくれた。次戦がとても楽しみだ」とコメント。今大会、惜しくも表彰台争いに絡むことができなかったスバルラリーチームUSAのWRX STIだが、2014年の最終戦以来のヒート勝利&ポイント獲得、参戦5戦目となるクリス・アトキンソンにとっては初のヒート勝利と明るい話題もあった。

次回のRed Bullグローバル・ラリークロスはケンタッキー州のルイスビルで5月20〜21日に開催される。

■Red Bull Global Rallycross Memphis

スバルラリーチームUSA: http://www.subaru.com/enthusiasts/rally.html

text=KURUMAG.
photo=Red Bull, Lars Gange, Ben Haulenbeek, subaru.com/rally 2017