日本では環境に優しい新しいエコカーが減税対象になり古いクルマほど税金が高くなるが、欧米では1台のクルマに長く乗り続けることもエコにつながるという観点から、古いクルマも減税対象になっている国が多い。このような背景もあり欧米では20年、30年と古いクルマを大事に乗り続けるオーナーも多い。しかし古いクルマを維持するためには手間とお金がかかるものだ。このような背景から誕生したのがドイツ・デュッセルドルフとベルリンにオープンしたクラシック・ルミーズというショップだ。

2006年にオープンしたデュッセルドルフのショップは機関車の操作場を改装した美しい建物で営業をしている。一歩足を踏み入れればそこには歴史的な名車約300台が展示・販売されている。ショップではあるが誰もが気軽に訪れることができ、閉店時間までのんびりとクルマたちの姿を眺め、その美しい姿を堪能することができる。

このショップの魅力はそれだけではない。館内には名車を扱う自動車販売店のほか、古いクルマを維持するために力を貸してくれる様々な専門知識(例えば古いクルマのメカに強いとか、素晴らしい磨きの技術があるとか)を持つプロショップが集まっている。さらに大切な愛車を維持・管理してくれる貸しガレージも併設されている。つまり名車とのカーライフがここで始まり、このショップを中心に長く楽しめるという作りになっているのだ。

デュッセルドルフに住むクルマ好きはミュージアムを訪れるかのように休みとなればここに集まってくる。販売&保管されている貴重な名車たちを眺め、併設されるカフェやレストランで名車について語り合う。ショップの一角には、当時のカタログや整備書の専門店や名車のミニカーを豊富に揃えるショップまである。週末には敷地内でオーナーズミーティングも開催され、近隣各地から集まる珍しいクルマたちの姿を楽しむこともできる。クラシック・ルミーズは、名車の世界を満喫するために必要なもの全てが揃っているのである。

クラシック・ルミーズはベルリンとデュッセルドルフの2ヵ所で営業している。どちらも平日は朝8時から夜20時までオープン。特別なイベントが開催されている日以外は入館無料となっている。古いクルマ、名車たちを愛する人のために生まれたこの素晴らしいショップはいま世界各地から注目を集めている。近い将来、日本にも名車を楽しむためのこのようなショップがオープンすることを期待したい。

Classic Remise Düsseldorf:http://www.remise.de/

※この記事はKURUMAG.6号(2015年12月発行)に掲載されたものを再編集したものです

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